- ひな祭りは「桃の節句」って言われるのはなぜ?
- ひな祭りに桃を飾る習慣があるのはどうして?
どうしてちらし寿司や菱もちを食べる習慣があるのかな・・・
日本の春の風物詩として親しまれている「桃の節句」
3月3日になると、雛人形や桃の花を飾って、女の子の健やかな成長を願う風習が行われます。
しかし「桃の節句」の由来や歴史って意外と知らないことも多いでのではないでしょうか。
本記事では「桃の節句」の意味や由来、変遷を紹介しています。
桃の節句の意味や由来や歴史などに触れることで、大切な雛まつり思い出がより深まることでしょう。
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【桃の節句】なぜ桃が主役?桃の節句における桃の意味は
桃の節句で桃が主役になった由来から紹介します
桃が主役になった由来
- 桃の節句の起源は、古代中国の「上巳節(じょうしせつ)」という行事です
- 「上巳節」は遣唐使によって日本に伝えられ神事と結びつき定着したと言われています
- 桃の節句は「上巳の節句」と呼ばれることもあります
- 日本では平安時代から桃の花が神聖なものとして崇められ、女性の美しさや健康の象徴とされました。
- 女の子の健やかな成長を願う意味から、桃の節句で桃の花や実を飾る風習が生まれました
参考:@DIME アットダイム
【桃の節句】における桃の意味とは?
桃は「美しさ」「長寿」の象徴
桃の節句では、女の子の成長を願うために桃の花を飾ることが多く、また、桃の実や桃の花をモチーフにした食べ物や飾り物も用意されます。
桃の花は、女性の美しさや優雅さ、桃の実は、女性の美容や健康を意味するとされているからです。
桃の花は、春の訪れを告げる「美しさの象徴」として多くの歌や和歌に詠まれてきました。
また、桃は日本において古くから「長寿の象徴」とされ、桃の実を食べることで健康や幸運を願う習慣もあったと言われています。
そもそも「桃の節句」とは?
「桃の節句」とは、3月3日に行われる日本の節句の一つです。
桃の節句では女の子の健やかな成長と将来の幸せをのため、桃の実や桃の花をモチーフにした食べ物や飾り物が用意されます。
桃の実には長寿や健康を願う意味があり、桃の花は女性の美しさを表す花とされているからです。
これが平安時代に日本に伝わり、貴族の女の子たちが人形で遊ぶ「雛遊び(ひいなあそび・ひなあそび)」と一緒になり、ひな祭りの原型ができたと言われています。
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【桃の節句】由来や歴史について
桃の節句の起源は、中国の行事「上巳節」といわれています
【桃の節句】由来は中国の「上巳節(じょうしせつ)」
「桃の節句」の由来は、中国の古代に遡ります。中国では「上巳節(じょうしせつ)」と呼ばれる、桃の花を神聖視する行事がありました。
桃の花には、不老長寿の象徴や邪気を払う力があると信じられていました。
【桃の節句】日本での歴史や変遷
日本に「上巳の節句」伝わったのは奈良時代といわれています。
奈良~平安~鎌倉時代
日本では、奈良時代から「上巳の節句」という行事が行われていました。当時は、桃の花が広く一般的ではなかったため、代わりにミカンの花が使われていたとそうです。
平安時代には上流階級の間で「上巳の節句」が行われていましたが、一般庶民の間ではまだ広がっていませんでした。
しかし、鎌倉時代以降には、庶民の間でも「上巳の節句」が行われるようになり、女の子の健康や成長を願うお祭りとして定着しました。
江戸時代
江戸時代になると、華やかな飾り付けや独自の風習が発展し、現在の「桃の節句」の形態が整いました。
三人官女が生まれたのもこの時期です。
特に、江戸時代には、一般庶民の間で広まった「飛翔雛(とびとびひな)」と呼ばれる小さな雛人形を風船に乗せて空に飛ばす風習が広く行わていたそうです。
明治以降~現代
明治時代以降は、西洋文化の影響が強まる中で、日本の伝統文化が後退する傾向がありました。
しかし、大正時代には「桃の節句」の復興運動が起こり、女の子の健康や成長を祈る行事として、再び注目を浴びるようになりました。
現代では、雛人形や桃の花を飾ったり、桃の節句にちなんだ料理を食べたりするなどの伝統的な風習が「年中行事として継承されました。
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【桃の節句】 風習や行事について
「桃の節句」では、女の子の健やかな成長や将来の幸せを願うために「雛人形を飾る」「桃の花を使った装飾をする」「桃の節句にちなんだ料理を食べる」などの風習があります。
【桃の節句】飾りや装飾について
「雛人形」の意味
雛人形は、平安時代の貴族の間で愛された「五節句」の1つである「上巳の節句」から起源を持ちます。
現在では、雛人形は、皇室の儀式や一般家庭においても飾られるようになりました。
3月3日は、五節句の二番目「上巳(じょうし)の節句」にあたります。中国には、この日、水辺で身体を清め、宴会を催し、災厄を祓うという風習がありました。こうした中国の節句の行事と、日本に古代から伝わる禊祓(みそぎはらい)の思想や「人形(ひとがた)」を流す風習とが混じり合い、日本ならではの上巳の節句となりました。
引用元:上巳 ~桃の節句とひな人形~|一般社団法人日本人形協会 (ningyo-kyokai.or.jp)
一般的に、雛人形には、天皇や貴族の衣装を着た男女の人形が飾られます。
また「祝い箸や食器」「小物」なども一緒に飾られることがあります。
飾り方には、特に決まったルールはありませんが、上から順番に男女交互に配置し、最上段には天皇と女帝を飾るのが一般的です。
「桃の花飾り」の意味
「桃の節句」では、桃の花も飾りの一つとして用いられます。
桃の花を飾ることで、女の子の健康や成長を願い、幸せな未来を迎えることを願うとされています。
さらに桃の花には、女の子の健康や成長、幸せな未来に対する願いがこめられています。
桃の花は美しいだけではなく、厄払いや魔除け、長寿をもたらす力も持っているといわれています。桃が持つ不思議な力によって人々が救われたという数多くの伝説からも、そのパワーの強さがわかります。このような理由から、生命力の象徴ともいえる桃をひな祭りに飾る習慣が続いているのです。
引用元:ひな祭りに桃の花を飾る理由|ひな祭り~親子で楽しむ桃の節句~ (gnavi.co.jp)
【桃の節句】食べ物や料理について
「桃の節句」には、女の子の健康や成長を祈る意味合いから、さまざまな料理が食べられます。代表的な料理には、ちらし寿司や菱餅、甘酒などがあります。
代表的な料理とその意味
- ちらし寿司
- 寿司は縁起物であり、五色の具材が綺麗に盛りつけられた寿司を食べることで健康や幸運を願う意味合いがあります。
- 菱もち
- 見た目が桃の花に似ていることから、女の子の健やかな成長を願う意味合いがあります。
- 甘酒
- 餅や菓子と一緒に飲まれることが多く、女性特有の貧血予防や美肌効果が期待されることから、女の子の成長を願う意味合いがあります。
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【桃の節句】個性あふれる地域のひな祭り
毎年2月中旬から3月上旬にかけて、全国各地で「桃の節句」にちなんだイベントが開催されます。
実際にわたしが訪れたことのある千葉県の「さわら雛めぐり」を紹介します。
【千葉県】さわら雛めぐり(香取市佐原町)
「さわら雛めぐり」は、毎年2月中旬から3月上旬にかけて、茨城県香取市佐原町で開催される雛祭りです。
江戸時代に栄えた町並みが残る佐原町を舞台に、約300基の雛人形が展示され、参加者は町を巡りながらそれらを鑑賞できます。
「さわら雛めぐり」の主な見どころは、昔ながらの町並みに展示される立体的な雛飾りです。
特に、江戸時代の町並みに調和した「街中飾り」は昔ながらの風情を感じることができます。
さらに「佐原まちぐるみ博物館」に参加している約40件の商店では、「さわら雛めぐり」の期間中にその家に伝わる貴重な雛飾りが店先に展示されます。
基本情情
開催期間 | 令和5年2月5日(日曜日)から3月26日(日曜日)まで |
会場 | 小野川沿い(佐原まちぐるみ博物館、町並み交流館など) |
関連イベント | 「さわら雛舟春祭り」(3月12日) |
公式サイト | さわら雛めぐり・さわら雛舟春祭り:香取市ウェブサイト:香取市観光サイト (katori.lg.jp) |
まとめ ~桃の節句に込められた親の愛情~
桃の節句は、日本の伝統行事の一つであり、女の子の健やかな成長を願う節句です。
桃の花には、美しさや女の子の健康や幸せを願う思いが込められており、多くの人々にとって特別な行事となっています。伝統的な雛飾りや料理も魅力のひとつです。
改めて昔の写真をみると、桃の節句に込められた両親の深い愛情を感じることができました。
この記事がきっかけで、少しでも桃の節句に興味を持っていただければ幸いです。
亡き両親との想い出いっぱいのひな祭り